損益計算書

損益計算書とは

損益計算書とは、一定期間における会社の収入と支出を一覧表であらわし、活動区分ごとに利益や損失を表示したものである。

 

簡単に言うと、企業の一定期間(主に決算期間)ごとの経営成績(儲け具合)を表すものである。

 

このことから、会社の「経営成績」を表す表という言い方をする場合がある。

 

また、利得(Profit)と損失(Loss)を一覧表にしたものであることから、「P/L(ピーエル)」とも呼ばれる。

 

損益計算書から、企業が稼いだ収入、稼ぐためにかかった原価や費用、本業で稼いだのか、兼業で稼いだのか、という点まで把握できる。

1 売上高および売上原価

「完成工事高」

税務申告書の売上高のうち、建設工事に関する部分を記載すること。

 

「完成工事原価」

建設工事に関する売上原価を記載すること。

「完成工事原価報告書」の「完成工事原価合計」と一致させること。

 

「兼業事業売上高」

税務申告書の売上高のうち、兼業事業に関する部分を記載すること。

 

「兼業事業売上原価」

兼業事業に関する売上原価を記載すること。

2 販売費および一般管理費

  • 税務申告書の「販売費及び一般管理費」のうち、営業・管理・事務部門の費用を掲載すること。
  • 「役員報酬」」「従業員給料手当」は、建設工事の現場や兼業事業の作業に関与しない営業・管理・事務部門の役員・従業員の報酬や給料を記載すること。賞与も含まれる。

3 法人税、住民税及び事業税

当期の決算にて課税された法人税、住民税及び事業税を記載すること。

 

納税充当金による処理をしなければならない。

 

税務上、申告対象年度に確定した法人税、住民税、事業税などの税金は翌期首日の2か月以内に納付することになっている。

 

この費用負担をさせるべき申告対象年度に「未払法人税(納税充当金)」として計上し、その年度の税引後の最終損益がどうなるかを、以下のように仕分け処理し、求めることになっている。

 

借方 貸方
法人税・住民税及び事業税 ○○○ 未払法人税 ○○○

 

翌期首の2か月以内の納付日に以下のような仕分けで納税充当金を取り崩す。

 

借方 貸方
未払法人税 ○○○ 預金(または現金)○○○

 

納税充当金は翌期の納付に充当させるための未払金の一種である。

 

そして、この方式が企業会計基準とされ一般的な会計処理とされている。

 

勿論、建設業決算においても、この考え方で処理することになっている。